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あんどうたかおのバスケにどっぷり
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[2008年7月14日Up]
Vol.10 NBAファイナル

先月はNBAファイナルの真っ盛りと書きましたね。
結果が出ました。
大方の予想を裏切って、ついでに私も良い意味で裏切られましたが(笑)、ボストン・セルティックスが優勝しました。
実は私は40数年前からセルティックスのファンだったのです。NBAについて知り始めた頃です。
当時の情報源と言えばアメリカのスポーツ雑誌だけです。必死に情報を集めていた66年頃と言うのはボストン帝国と呼ばれ殆どの記事がセルティックスに関するものだったので、NBA=セルティックスと言う思考回路になって、自然にセルティックス・ファンになってしまいました。

その私でも、今回はレイカーズの方が強いと思ってました。理由はいくつか有ります。

その1 コービー・ブライアントの存在。

今シーズンのコービーは圧倒的存在感を示していました。今までと違うのは、勝利のためなら自分を棄てることが出来る強さです。
それまでは「俺が 俺が」と言う感じで、自分がシュートしないと気が済まない選手でしたが、今シーズンは周りの選手達(サポーティング・キャストと呼ばれます)にパスを配ってシュートさせることを覚えました。勿論自分が得点しなくてはならないときは積極的に仕掛け、点を取ってきます。今年3月のグリズリーズ戦では53得点してます。

真のスーパースターは第4Q(クォーター)に活躍すると言われます。それも残り5分を切ってから得点出来る選手を指します。データは忘れましたが、彼がNBA#1のはずです。

その2 ベンチの層の厚さ

バスケットは5人だけではゲーム出来ません。まして知力体力を消耗するファイナルではスタメンと変わらない実力を持つベンチ・メンバー(控え)が何人居るかが鍵となります。その点レイカーズには優秀なメンバーが多くベンチ・ポイント(ベンチメンバーの総得点)が一番高かったからです。
セルティックスはどうしてもビッグ3と呼ばれるポール・ピアース、ケビン・ガーネット、レイ・アレンに依存してしまいます。

その3 コーチのキャリアの違い

レイカーズのフィル・ジャクソン・コーチはブルズ時代にマイケル・ジョーダンを率いて6回、このレイカーズでもシャックとコービーのメンバーで3回、計9回も優勝した大監督です。
方や04年にセルティックスに就任してからビッグ3が揃うまでの3シーズン102勝144敗だったドック・リバース・コーチとでは差が歴然としてます。

その4 プレーオフで地元でしか勝てないセルティックス

プレーオフ最初の相手は8位ホークスです、セルティックスはリーグ1位。誰もが楽勝で勝ち抜けると予想していたのに最多の7ゲームもやってしまいました。それも勝てたのは地元ボストンでのみ。第2ラウンドのキャバリアーズ戦も地元でしか勝てなくて、まるで内弁慶です。
その上、東地区ファイナルのピストンズ戦ゲームAではその地元でも負けてしまったんです。

結局ファイナルに到着するまでレイカーズは15ゲームなのに対しセルティックスは20ゲームも戦ってきました。
でも結果的にこれがセルティックスのベンチを厚くした要因になったのですが。

そんな理由で今回はレイカーズが優勝すると思ってました。
しかしよく言われることですが「勝負事は下駄を履くまで判らない」と言うことです。

今回のファイナルを多くの人は「ディフェンスのセルティックス」と「オフェンスのレイカーズ」の戦いと位置付けしてました。
1ゲーム平均108点を取るレイカーズ、逆に90点しか許さないセルティックス、どちらが強い?と言われたものです。

開けてみたらビックリ。ゲーム@とAはホームゲームだったので、内弁慶のセルティックスが勝ったのは当然ですが(笑)ゲームAは途中20点も差をつけながら、セルティックスはレイカーズの猛烈な追い上げを喰らい、もう少しで負けるところでした。
ゲームの展開を書くと長くなるので、私のブログで読んで下さい。6月6〜19日です。

さてゲームBまでは24点、30点、36点と良い数字を出していたコービーですが、91-97で敗れたゲームCでは17得点、ゲームD25得点、ゲームE22得点と低くなりました。25得点で低いと言われてはコービーも溜まったものじゃないでしょうけど(笑)
特に4Qの残り2分になると積極的に点を取りに行っていたコービーなのにシュートが入らなくなったのです。
何故だろう?
暫く気が付きませんでしたが、何回もVTRを見ると、セルティックスはコービーに対してシュートを打ち辛くさせてます。それはドリブルを右にさせないとか、ドリブルを始めたら数人がコービーを取り囲むようにディフェンスするとか、シュートに対して何人も手を出してました。

コービーにとって不利だったのは、子供の頃父親の関係でシクサーズの練習に参加していたとき、ディフェンスのことからシュートまで、多くのことを教えてくれたシボーデュー氏がセルティックスのコーチになっていたことです。彼の癖を選手に教えていると言われコービーが神経質になったとも言われます。
その上セルティックスのピアースとは仲が良く、昨年の夏には一緒にキャンプを張って1対1の練習し、ここでピアースに癖を知られたとも言われてます。

それまでなら数人のディフェンスから守られたときにはスマート味方にパスしてシュートさせてましたが、ファイナルのプレッシャーで、コービーに次ぐ二番手のパウ・ガソールやラマー・オドムがシュート出来なくなったり入らなくなりました。
そこでしょうがなく彼がシュートを打たざるを得なかったわけです。レイカーズの全てを彼が背負ってしまったわけです。
対するセルティックスはベンチのポージーやハウス等が良いところで3ポイントシュートを決めてチームの危機を救ってくれました。

その上彼にマッチアップ(ディフェンスでマークする人)するのはピアース、アレンと言う身体能力も高く身長もありディフェンスの上手いスター選手が代わりばんこに守ってきますから、振り切るのに相当のエネルギーが必要になってきます。
その上彼がマッチアップするのはセルティックスで一番積極的に攻撃してくるピアースです。

これでは流石のコービーもガス欠になって脚に来てしまいます。
ゲームDの第1Qはコービーが積極的にシュートしてこの12分間で15得点して39-22と圧勝してましたが、その後ガンガンと追い上げられ、第4Qの残り3分には95-93と2点差まで詰められたのです。
結局はコービーがピアースのドリブルをスティールして103-98で逃げ切りましたが、コービーは残りの3Qで10点しか取れなかったのです。このゲームの彼のFG%(野投成功率)はたったの38%。プレーオフ全体を通じての彼のFG%は48です。
彼の名誉のために付け加えますが、通常の選手はレギュラーシーズンとプレーオフとを比較すると、プレッシャーが重く圧し掛かるプレーオフは数字が落ちるものですが、彼の今シーズンのFG%は45.9%です。
そうです、彼はプレーオフの方が成績がよいのです。いかに精神的に強いかを証明してます。

精神面でもファイナルのプレッシャーに負けずシュートを入れられたのはレイカーズではコービーだけだったのですが、そのコービーですらファイナル全体のFG%は40.5です。
それだけセルティックスのディフェンスが強かったということなんです。

ディフェンスが強いチームが優勝すると言う伝説は証明されました。




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