想像していたよりもずっと広いグランドにため息が漏れた。熱血ベイスターズファン3人による体験取材は試合前の練習見学から始まった。目の前で佐伯選手と仁志選手が黙々とバッティング練習をしている。声を掛けたいのを堪えてその姿を見ているうち、選手たちの熱い思いが伝わってきた。

憧れの選手達が目の前で練習を・・・
場所を変えてまずは広報の八木さんにインタビューした。広報のお仕事で特にやりがいを感じるのは、注目されている選手に記者が集まってきた時にスムーズに取材を仕切ることができて、その様子がスポーツニュースや新聞記事として世に出たのを見た時と答えてくれた。
競技者としての野球経験のない八木さんがHPの広報リポートを書いていた時は、技術面よりも選手の人物像や個性が出るようなエピソードを書くように工夫していたという。女性であるゆえの苦労話がないか伺ったが、ベイスターズのチームカラーとして男女の分け隔てなく受け入れられており、特に女性だからという意味での苦労は感じていないとのことだった。むしろ選手側ともお互いに余計な気を遣わずに仕事のしやすい環境ができているそうだ。最後に、降板した投手等から話しにくいコメントをどのようにして引き出しているのかを伺うと、「陰から様子をみたりして声を掛けるタイミングを計っています。悔しい結果でもすぐに話せる人もいれば、気持ちを切り替えるのに時間がかかる人もいるので、普段から選手の性格を把握して対応しています。」という言葉の中に選手に対する気配りが表れていた。

企画・広報部の八木直子さん
次に、元気なあいさつと共に藤田選手が現れた。最近出場機会が増えてファンから声を掛けられることが増えたことが何より嬉しい、とファンにも嬉しいコメントをくれた。自身のアピールポイントとして、元気はつらつとしたプレーを見て欲しいと目を輝かせていた。球界を代表する選手になるのが夢、と笑顔を見せた藤田選手。是非子どもたちにも同じ夢を与えるような選手になって欲しいと思った。
最後に内川選手にお話を聞いた。インタビューには気さくに応じていただいたが、実は試合前にミスを心配したりマイナス思考になりがちなので、音楽を聴いたりして気分転換をしているそうだ。野球をしていて一番嬉しかったエピソードは高校3年生の夏の大会に遡る。リードされている場面で、チームメイトが「内川に回せば何とかしてくれる」と4番打者の自分を信頼して言ってくれて、結局自分には打順が回らず試合には負けてしまったが、この人たちと野球をしてきてよかったと思ったと語ってくれた。また、現在の自身のチーム内での役割については、今は代打や守備固めが多いが、そういった役割を与えられた場面でベストを尽くしていきたいと考えているそうだ。特にバッティングをもっと磨いてアピールしたいとのことなので今後の打席に注目したい。
インタビュー後に行われた試合は、逆転されてもすぐに追いつくというシーソーゲームを小池選手のサヨナラホームランで制した。歓喜の中、ヒーローインタビューで小池選手が「とにかく繋ごうと思った」とコメントしていた。体験取材前日のソフトバンク戦から今季初の6連勝を遂げたベイスターズ。内川選手のコメントにもあったが、選手一人ひとりが自分の役割を果たしていることがチームの好調に繋がっているようだ。選手だけでなくスタッフの皆さんや、もしかしたら応援するファンも一丸となった、いわば「ベイスターズ・ファミリー」の勝利と言ってもいいのかもしれない。
そう思った時、改めてベイスターズが大好きになった。
●体験取材の感想●
9回裏、小池選手の打った球がゆっくりと放物線を描いてスタンドへ飛び込むまでの数秒間は息を呑む緊張感に包まれました。この緊張感こそ観戦の醍醐味だと思います。今シーズン初めてスタジアムで観戦しましたが、帰りの駅へ向かう興奮冷めやらないベイスターズファン(自分を含む)の人波の中で、今年はもっとスタジアムに来て声援を送ろう!と心に誓いました。
今回の取材ではチームの暖かさや選手の人となりを垣間見ることができ、ますますベイスターズのファンになりました。最後になりましたが、取材当日は公式戦真っ只中、しかも勝率5割復帰のかかった一戦の直前という貴重な時間にもかかわらず、広報の岡本さん、八木さん、藤田選手、内川選手の皆さんに暖かく対応していただき、改めて感謝申し上げます。

