「いよいよスポーツ記者の体験だ」と喜んで日産スタジアムに向かった。
あまり緊張もなく、今日は思いっきり楽しもうと思っていた。
集合場所に着いて間もなく、プロのライター会津泰成さんのミーティングが始まった。
記者としての心得など、会津さんの一言一言が始めての事ばかりで、楽しもうと思っていた自分の甘さを痛感した。
「何を質問するのか下準備が必要。インタビューばかりに気を取られるのではなく、記者が一番力を入れなくてはいけないのが記事。いざ記事を書こうとしても、あれもこれも聞けば良かったと後悔しているようでは、いい記事は書けない。」
インタビューの前から、「もうだめだ…」
<ペアで下準備>
市民スポーツ記者の体験者は4名。ペアを組んで取り組む事になった。私のペアは20代前半男性の狩野君(かのくん)。とてもハキハキとした明るい男性だ。プロのライターを目指しているとの事。どおりで私と全然違うはず・・・さて、まずはどんな質問をするのか2人で相談。陸上経験者という共通点があったせいか(私はかなり昔)、お互いスムーズにコミュニケーションが取れた。
<さあ、インタビュースタート>
最初は6〜8歳くらいまでの女の子2名、男の子1名。小さな子供という事で不安があった。3人の答えが、「はい」 「わからない」など、一言だけだったら、どうしよう・・・。 たくさん質問を用意しなければいけないのか。
時間は約10分。
お互いに2〜3の質問を用意した。あとはもうやるしかない・・・・・5人でスタート!

──走るのは好き?──
3人とも「大好き!」
──どうして好きなの?──
女の子:「走りながら風景が見られるから」「走っていると風があたって嬉しい」
男の子:「学校の校庭でいつも走っているから」
想像した以上の回答。特に女の子は、年齢よりとても大人びていて驚いた。
子供でも走る喜びを実感しているのだ。
──NSAAに参加して良かった事はなに?──
女の子:「ギャロップが出来るようになった」「とても優秀な先生に会えて嬉しかった」
男の子:「・・・・・・」
──目標は?──
女の子:「もっと長距離を走りたい」「50mを8.5秒以内で走りたい」
男の子:「もっと体力をつけたい」
大人顔負けの回答で、笑いが出てしまった。
最初のインタビューは狩野君と力を合わせて、なんとか無事終わり。
3人ともとてもいい子供達で正直ホッとした。
次もこの雰囲気を保って頑張ろう!
次は、競技コースの伊東 泰(いとう たい)さん 男性 23歳
非常に前向きで明るく、とてもお話がしやすい学生さん。専門は走高跳で、自己ベスト1m99cm。 狩野君と同世代、私も走高跳経験者という事もあり、3人で盛り上がりながらのインタビュー。いい雰囲気だった。

──NSAAに参加したきっかけは?──
「親の勧めがあり入会。何しろこの環境が良かった。」
──NSAAに参加して良かった事は?──
「とても自分に合っている。コーチが全員に合わせたプログラムを組んでくれる。コーチの気遣いがなにしろ凄い。今目標にしている方は比留間先生。とても尊敬している。」
──伊東さんにとって陸上とは?──
「輝き、生きがい。」
──将来の目標は?──
「アカデミーに登録して、2mの記録を出したい」
伊東さんの取材で、NSAAが本当に大好きなんだと感じた。目が輝いていているのがとても印象的だった。
ラストは最も重要で、緊張した【高野 進さん】のインタビュー。
更にNHKさんからの逆取材と撮影があった為、緊張はピークに達していた。
──国民全員アスリート構想にかける思いは?──
「アスリートとは競技をする人の事だけではなく、例えば階段を昇り降りしたり、洗濯物を干したり・・・など、体をバランスよく使う事も含まれる。脳と神経と筋肉のコンビネーション。NSAAでは国際規模の施設を有する日産スタジアムを利用して、トップに導くプログラムだけではなく、集団で運動する事の楽しさも指導する事でモチベーションをあげていきたい。」
──日産スタジアムでの思い出は?──
「生徒から、全力で100m走れるようになった。40歳を超えた方で、スキップが出来なかったが、出来るようになったと喜びの言葉を貰った。」
──これから走りたいと思っている方へのアドバイスは?──
「やはり姿勢良く走って欲しい。」
<インタビューを終えて・・・・>
記事を書くのは何しろ難しい。顔を見ながらインタビューをし、そしてメモも取る。同時に幾つかの作業をする事が、こんなに難しいとは思わなかった。
一番難しいと感じたのは、次の質問の回答を、狩野君の質問の回答と一致してしまった時、咄嗟に別の質問に切り替える事。冷静な時であれば出来る事も、焦っていると次に何を質問したらいいのかわからなくなってしまう。回数をこなす事も非常に重要だと感じた。
いい経験をさせて頂きましたが、喜びを感じるまでにはまだまだ時間がかかりそう・・・・・
